ラザリンのカーニバルーEntrudo de Lazarim
3月5日はカーニバルでした。カーニバルと言えば、日本ではリオのカーニバルのイメージが強いかもしれませんが、今回訪れたカーニバルはドウロ地方のラザリン(Lazarimーリにアクセント)のカーニバル。以前、トラズ・オズ・モンテスのポデンセのカーニバルについて書きましたが、今回もどちらかというとそれに近い、ポルトガル版なまはげパート2(!?)です。ラザリンは、ドウロ地方ラメゴ(Lamego)近辺のヴィラ(vila:町(cidade)より小さく村(aldeia)より大きい規模の集落)の名前で、この時期限定で少なくともこの近辺では名を馳せる(?)ので、一度行ってみたいと思っていました。そして、そこで振る舞われるというフェイジョアーダ(Feijoada:豆・豚肉・腸詰・野菜の煮込み料理)目当てで、5日午後、あいにくの雨の中、ラザリン目指して出発しました。
ラザリンまであと1.5km程度というところで、目の前に長い縦列駐車の列が…。丁度駐車した車から出ていこうとしていた人に話を聞くと、この辺で駐車しないとこの先で駐車するのは難しくなるだろうとのこと。この雨の中1.5kmも歩くの~!?と思わずヘタレな発想が頭をよぎりましたが、乗り気でない家族を従えてやって来た手前、それは許されず。「帰ろう」という連れを鼓舞するのが私の役目とばかりに、先頭に立って歩き出しました。しばらく行くと警備員が立っていたので話を聞くと、そこから先はいずれにしろ車での進入は制限されていて、マイクロバスがピストン輸送をしているとのこと。16時目指して出掛けて来たけれど、この時点でかなりのタイムロス。
さて、マイクロバスに揺られてやっと到着したラザリンでは、既にイベントは始まっていました。あいにくの天気のためか家路につく人々に逆行して、慌てて小雨の中、爆竹の音がするイベント会場に急ぎました。すると何かの儀式の真っ最中。
しばらくすると、仮装した人達が行進し始めました。そうそう、この木彫りのお面が見てみたかったのです。いろんな表情をしていて、面白い!千と千尋の神隠しのカオナシみたいな微妙な表情をしているお面がこの日私の中ではイチオシでしたが、出会って思わず見とていたら、すっかり写真を撮りそびれてしまいました…(笑)。
この後を楽隊が通り過ぎ、私達は古い集落の中に一際目立つモダンな建物ーCIMI(Centro Interpretativo da Máscara Ibérica)の中に入りました。中にはポルトガルだけでなくスペインのカーニバルのコスチュームが展示されていました。いろいろあるんですねー。
さて、早々に建物を出て周辺をそぞろ歩き。
そうこうしているうちに、フェイジョアーダを作っている場所に辿り着きました。数人の女性がたき火の上の鉄鍋にキャベツを仕込んでいます。出来上がるまでにまだ少し時間がありそうですね。
傍でフェイジョアーダ用のお椀とワイン用のコップを売っていて、これを1セット5ユーロで買って食事の賞味ができます。
しばらく待っていましたが、お得意のポルトガルタイムでなかなか出来上がってこないので(笑)、別の場所で供されるというスープを頂きに行こうということに。雨が激しくなる中、すぐに見つからなかったので、近くのカフェの前にいた女性に場所を聞き、「この道もうちょっと真っ直ぐ行ってすぐ右やって!」と後ろを振り向くと、誰もいない…。見ると、夫と息子はすごい勢いでもと来た道を後退中。「ちょっと~、どこ行くんよ~!」と後を追いかけると、こんな激しい雨の中を歩きたくないとのたまう。一人で行くこともできたけれど、何となく気分が削がれ、今回はパスし、フェイジョアーダに戻ることに。
フェイジョアーダが出来上がると、列なんて整然としたものは存在しないので、盛り付けをするおばちゃん達にお椀が四方八方から差し出され我も我もと大混戦。何とか人数分のフェイジョアーダを手にし、赤ワインをコップに注いでもらい、待ちに待ったお食事タイム♪
そうこうしているうちに雨も止み、フェイジョアーダも美味しく頂きました!行きのバスを降りる際に「最終は17時半か18時」とやる気なさそうに言い捨てたマイクロバスの運転手さん、18時半過ぎていたけれどまだいて、しかも帰りはなぜかご機嫌。何とか19時前発の最終バスに乗り込み本日の目的を果たしてご満悦の私の横で疲れ切った夫が一言「気が済んだ?」いつもありがとう!