ポルトガルのオンライン授業
ポルトガルでは3月から続いていた非常事態宣言が解除されて、昨日から災害事態宣言に伴い、“Estado de calamidade”という一段階下のフェーズに入りました。今日から美容院や公的機関も予約を前提に開くようですね。いずれは再開しなければならない経済活動、とりあえず他のヨーロッパの国々と足並みを揃えての第一歩です。屋外での個人スポーツの解禁の箇所で、思わず非常事態宣言発令直前の人でぎっしりのビーチを思い出しましたが、ポルトガルのような個人の自由が尊重?!されがちな国で性善説を前提にした対応は非常に危険!ドキドキしているのは私だけでしょうか。結構ラッキーのおかげで助かってきた国なので、今回もラッキーでハッピーエンドとなればいいのですが…。
ラッキーと言えば、同じラテンのお国であるお隣のスペインや更にお隣のイタリアでは今回のコロナウィルスで壊滅的な被害を受けているのに対し、現状特に際立った政策が取られている訳でもないポルトガルでは、5月3日時点で死者が1,043人と非常に低めに抑えられています。巷では(科学的証明はなされていないらしいですが)BCG接種の是否が関係しているのではないかと言われていますが、思わず信用したくなるくらい不思議な現象でここ最近ずっと気になって夜もぐっすり眠れません…あ、ウソです笑。
さて、日本でも学校の再開が議論されていますね。こちらポルトガルの公立小・中学校では4月14日、イースター休暇が終わり、3学期が始まりました。2学期の途中からコロナウィルスで学校はお休みだったので、この日小学1年生になる息子は、久しぶりの先生や同級生との顔合わせに大歓喜♪と言っても、オンライン上ですが…。大学では(セキュリティ上の問題が指摘されてはいますが)zoomが主流ですが、ヴィラ・レアルの息子の校区では、MicrosoftのTeamsを使って、オンライン授業・管理が行われています。義務教育は今年度は登校が取りやめになり、今のところ、次の登校は9月の新学期が予定されています(11年生・12年生は依然今年度中の登校による授業が予定されています)。ちなみに、各家庭にIT機器があるかないか等個別にどこまで細かな配慮があったのかは不明ですが、なし崩し的にオンライン授業が始まり、息子のクラスでは最初こそクラス全員出席とはなりませんでしたが、今はクラス全員揃っているようです(一般の公立小学校)。
最初の1週間は、とりあえず皆、ちゃんとオンラインで繋がっているかなー、と先生が参加者の確認を兼ねて、この1カ月余りの休みの間何をしていたのか、生徒に聞いたり、システム上の不具合を確認し合ったり、本人達はオンラインであっても久しぶりの級友との再会にご満悦の様子。小学1年生でオンライン授業はどうかなと最初は心配でしたが、意外に授業は成り立つものですね。更にその翌週からは、テレビで1年生から9年生までを対象に学校教育番組を朝から夕方まで流し始め、息子も朝9時から張り切って1・2年生用番組を見ながら、双方向でないテレビ番組に向かって大声で返答しています(笑)。楽しそうでよかった!
そんな訳で、我が家はオンライン授業をする側と受ける側が混在し、皆でIT機器と部屋の取り合い?!おまけに我がPCは息子が授業を受けている間は占拠されてしまうので、自身の作業の期限直前は結構ストレス。まとまった自分時間は基本的に朝早めに起きて確保し、あとは日中の細切れ時間をどう生かすかがここしばらくの課題で、日中は息子の宿題や勉強に付き合い(PC付属のDVDドライブにゴミを突っ込んだり(ちゃんと授業聞いてんのかー!)のいたずら対応や今朝は朝から授業を聞きながら鼻ほじっていてPC上に鼻から流血!といったアクシデント対応にもスタンバイ…泣)、自分のPCが使えない時間はPC無しでできる作業や家事。これ、巣ごもり生活の中、まともにテレワークしている場合は相当なストレスだろうな、と勝手に世のテレワーカーに同情しています(笑)。
とは言え、昼間は次々と繰り広げられるいたずらに目くじら立てて怒ってしまう残念な私でも、息子はやっぱりかわいいし、ワイン片手にオリーブをつまみながら夫とキッチンに立つ時間(私の密かなお気に入りの時間)が増えたのも事実で、いろいろ制約があって自由な時間は大幅に減ったけれど、巣ごもり生活も悪くない、とささやかな幸せにほっこりしたりもする今日この頃です。