ポルトガルの電気代は本当に高いのか?⇒節約方法は?
ポルトガルに来て以来、内陸の冬の家の中の極寒を経験するようになって、夫と度々言い争いになるこの話題、ずっと気になっていたので一度真面目に検証してみることにしました。題してそのまま「ポルトガルの電気代は本当に高いのか?」。このブログの中でも何度か触れたことがあるかもしれませんが、まあ、とにかくポルトガルの内陸(?)では外の寒さを逃れて建物の中で暖をとる、という発想は、庶民の生活の場では忘れた方がいい場合が多く、大分慣れてはきたものの冬は結構苦痛…。我が家でも、寒いのでエアコン買おうよ、とか電気ストーブ買おうよ、という私の来葡間もない頃のお気楽な提案は「ポルトガルは電気代が高いんだ」という一言でことごとく却下の憂き目に(ちなみに暖炉はありますよー)。という訳で、本当のところはどうなのだろうか?というのが長年(!?)の私の疑問でした。
そこで今回重い腰を上げて、電気料金について入手できた情報でざっくりですが主要国で比較してみました。電気代を単純に比較しても生活費における負担の程度が分かり辛いので、平均年間賃金及び最低賃金の情報も並べてみました。
ポルトガル | 日本 | ドイツ | アメリカ | ||
家庭用電気代(USD/Mwh)* | A | 261.40 | 221.54 | 329.71 | 125.48 |
見積り年間電気代(USD) | B=A×4.6Mwh** | 1,202 | 1,019 | 1,517 | 577 |
平均年間賃金(USD)*** | C | 18,333 | 39,089 | 42,369 | 60,154 |
電気代が平均賃金に占める割合(%) | B/C | 6.6 | 2.6 | 3.6 | 1.0 |
最低賃金(USD)*** | 8,180 | 13,836 | 19,072 | 14,892 |
* IEA Key world energy statistics 2017(2016年データ)
** 経済産業省資源エネルギー庁2013年発行「家庭の省エネ徹底ガイド」の世帯当たり電気使用量
*** OECD Statistics 2016年データ
電気代はドイツが突出して高いのが気になりますが、本題のポルトガルの電気代、確かに日本と比較すると高めですね。しかも平均賃金の違いを考慮すると結構な負担になることが分かります。ポルトガルの電気代が高いのには消費税も貢献しているのでしょう。何てったってポルトガルでは電気代とガス代の消費税率が通常税率の23%ですから(なぜか自慢気…ちなみに水道代は消費税率6%)。電気もガスも生活必需品として軽減税率適用対象になるのでは?と疑問に思うのは私だけなんですかね。
そこで、電気代の内容を知るべくある月の請求書を確認(あ、いつもこんなに安い訳ではないですよー)。すると以下のようなことが分かりました。
実際の電気消費に応じた請求額 | 18.91ユーロ | 46.2% |
契約供給電力量に基づく請求額 | 11.64ユーロ | 28.5% |
公機関に支払う税金等 | 10.37ユーロ | 25.3% |
合計 | 40.92ユーロ | 100.0% |
つまり、消費税をはじめとする税金等が全体の25%を占めるということですね。
こうして長年知りたいと思ってきた疑問はあっさりと解決し、私は夫の主張「ポルトガルの電気代は高い」に合意することにしました。
なら、対策を立てようということでネットサーフィンをした結果、家計節約番組の動画を見つけました。それによると、一般に必要以上の電力供給量の契約をしていることが多いので(上表「契約供給電力量に基づく請求額」部分)その量を減らした上で、電気とガスのバンドル契約、自動引き落とし契約にすると更に節約効果が高いということでした。そして、現在の契約を見直すためにサイト(https://poupaenergia.pt/)が紹介されていたのでそこにアクセスして、自宅で使用している家電製品や契約している電力量等の情報をざっくり入力しました。そうすると、最後にその時点での電気・ガス供給業者とその契約条件について、節約効果が高い順に並ぶので、その中で一番節約効果が高そうなところを選択し、契約してみることにしました。
さて、この節約番組鵜呑みの節約効果はいかに?楽しみに様子を見ることにします。