トラズ・オズ・モンテスの豚の食べ方ーComo comer o porco em Trás-os-Montes
これ↑今週の私の酒(正確にはワイン笑)の肴。内容を聞くとグロテスクかもしれませんがこれが結構イケちゃったりするんです。実はこれ、豚の生き血をオリーブオイルとニンニクで炒めて塩で味付けしたもの。
先週末、豚を殺すので見に来ないかと誘われて、見学させてもらいに行くことに。行き先はヴァルパッソス(Valpaços)近辺の村。ヴィラ・レアルの北東、高速道路A4をブラガンサ方向約70km強の場所にあります。豚を殺すのを見ることになると思いきや、実際は前の晩に屠殺は完了していて(あとから動画を拝見…生き血の意味がよく理解できました…)、連れて行かれたのは、近所のオジさんの家のガレージ(?!)。いきなり、目の前に吊り下げられた豚が一頭。その横で、オジさんは粛々と解体作業を進めていらっしゃいました。
オジさんが解体作業を進めて部位ごとに肉をさばいている間に、年末にさばいた豚肉で作ったソーセージ類を拝見することに。暖炉の上部に吊り下げられています。本当はこれ以外にもアリェイラ(Alheira)が沢山あったらしいのですが、クリスマス休みにフランスから帰省した子供家族が持って帰ってしまったとのこと。そう言えば今年は景気が大分良くなっているのか、いつもより多く帰省移民を見掛けた気がすると思いつつ、保存食とは言え一体どれくらい持つのだろうと勝手に心配する私。
ところで、豚は解体されたら、そのまま食べる部位もあれば、こういった保存食になる部位もありますが、ポルトガルでは(多分ヨーロッパの他の国でもそうなんでしょうが)この保存食のバリエーションが非常に豊富。ここに吊るされているリングイッサ(linguiça)は小腸、サルピカン(salpicão)は大腸で作ったとの説明を受けながら、いろいろあり過ぎてついていけていない私…。
さて、余すところなくさばかれた一頭分の豚肉を車の荷台に押し込み、ここからが本番。仮設の台の上に塩を敷いて、肉を並べていきます。ここには、モモや顔面、足等の部位が並べられ、このうち所謂生ハムになるモモには赤ワインに鷹の爪、塩、こしょうを加えたものを塗って、更に塩をかぶせていきます。塩漬けにするものは一旦ここで作業終了。
そろそろ昼ご飯の時間ということで、さばかれた豚の部位の中から “secreto” (部位名)をとって暖炉の中で焼いて頂きました。はて、この部位名を聞くのは初めてじゃないんだけれど、どこなんだろう…???と思いつつ、家に帰って辞書とネットとにらめっこ。部位の場所や一頭の豚からとれる重さの情報から、豚ハラミではないかと…。何人かに聞いてみたけれど、よく分からず…。もし、ご存知の方がいらっしゃったら是非教えてください!
次回は、翌週のアリェイラを作る作業の模様についてご報告したいと思います。