ドウロ、トラズ・オズ・モンテス地方の愉しみ方

とうとうポルトガルでもコロナウィルスが

2020/05/26
 
blog-parque natural do alvão
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今年に入ってから世界中を騒がせているコロナウィルス、ポルトガルでも本格化してきました。今日発表された国内感染者数は1,600人。数字が丸過ぎて怪しい…手が回らないのでえいや!?で出した数字に違いない…と思ってしまったのは、私だけでしょうかね(笑)。

丁度今から2週間程前、家族がポルトの空港で働いているという人から、空港では何の指示も保護もなく通常通りの稼働で、働いている本人はかなり怯えている、と怒りの訴えを聞かされていました。その放置プレーがいかにもポルトガルっぽい(医療現場を含め公衆の場等でウィルスとの接触が見込まれる現場の業務従事者に対し、十分適切な自己防衛手段が確保されていないことが問題となっています)けれど、確かにひどい、と相槌を打ちながら、その時はまだどこか他人事でした。

そうこうするうちに、ポルトガルでも、3月16日から国内の全学校が休校、そして18日にはとうとう非常事態宣言発令で、ちょっと潮目が変わってきました。とは言え、そこはさすがポルトガル、そこに至るまでの道のりはなかなかの紆余曲折ありで、お天気に恵まれたその前週半ば、カスカイスのビーチがぎっしり人で埋まっている様子がニュースに映し出され、あら南は暖かいのね、羨ましい…ちゃうちゃう…。さすがにポルトガル政府もこれはまずいと思ったのでしょう、学校が休みと言っても休暇ではないので、ビーチやモールなどの人混みへの外出は避けてください、とTVで様々な人が盛んに訴えるはめに。

ちなみにコロナウィルスは当初から、ポルトガル北部を中心に感染が拡大していたため、私も先々週、個人的にポルトに出向くのが嫌で嫌で、「早く休校宣言出してー」とばかりに、RTP(テレビ局)のコロナウィルスニュースのアップデートをかなりの頻度で確認していました。ポルト大学はロケーション的にはまさに渦中にあるにもかかわらず、休校宣言渋る渋る。ミニョ大学やリスボン大学、コインブラ大学が休校となる中、大学側は、その週初めに現状休校にする理由はないと言い切った上に、感染者が出て国から自宅待機が勧告されていたロウザーダやフェルゲイラス在住の学生も、身体的兆候がなければ登校してもいいとまで言い出し、どこからくるその自信!?と個人的には❔の嵐。同じコースに所属する学生グループ内で交わされるメッセージも、日に日に過激になり、「明日は皆で登校しない」と一致団結していた矢先に、ポルト大学もやっと休校宣言と相成り、その迷走ぶりに終止符が打たれました(ホッ…)。

こうして、登校最終日翌日から基本的に家から出ない自宅待機の日々が始まりました。我が家も何度かスーパーに買い出しに出た以外は、基本的に巣ごもり生活。最初は張り切って子供と一緒にクッキー作ったり、クレープ作ったりしていたものの、すぐにネタ切れ。それに、エネルギー有り余る子供を家に押し込めておくのはほぼ不可能。そこで、田舎住まいの地の利(?)を生かし、他人と接触することのない近場、アルヴァン自然公園で山歩きを小1時間程するのが日課になりつつあります。

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こんな道ともつかぬ道をひたすら黙々と歩く

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いても、羊

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または山羊

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でなければ牛

こうやって黙々と歩くと頭も体もすっきりします。久しぶりに田舎に住んでいることのありがたみを噛み締めつつ、私ラッキーかも…と思っている能天気な私です。正直なところ、テレビで見る限りポルトガルよりも医療体制が整っているに違いないイタリアやスペインで起こっていること、いやそれ以上のことがポルトガルで起こり得ない理由を見つける方が大変です。そんな中で、自分にできることをこなしながら、日々淡々と過ごしていくことになるのでしょう。今後も静かな日常がある場所にはその日常がそのまま続いてくれること、そして混乱が生じている場所では一日も早くその混乱が収まってくれることを願いつつ。

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