ドウロ、トラズ・オズ・モンテス地方の愉しみ方

山火事に備えた大掃除と鶏のお土産ーPrevenção do incêndio e uma galinha como prenda

2019/02/02
 
鶏をさばく
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この週末は久しぶりに義母の実家のあるトラズ・オズ・モンテスの村に出向きました。今回の目的は大掃除!

村での清掃作業

おーい、働けー!

昨年ポルトガルでは全国的に死者まで出る大規模な山火事に見舞われ、奇跡的な雨に助けられたことは記憶に新しいところですが、ポルトガル政府も手をこまねいてばかりではいられないと、山火事防止キャンペーンと銘打ち、当該費用を2018年度予算に組み込みました。そして、先週2月22日には、なんと税務当局から個人に「3月15日までに家等の周囲半径50メートル、及び村の周囲半径100メートル以内の叢林、木の撤去作業をしないと、個人なら140ユーロから5,000ユーロ、法人なら1,500ユーロから60,000ユーロを罰金として徴収する」とのメールが届きました。

いきなり3月15日までって言われても、この時期留守にする移民も多く現役世代が少ない過疎地域、一体どれだけの人がどの程度対応できるのか甚だ疑問ですが、我が家では義父母がアヴェイロからやって来ての大掃除。私も鍬を抱えて作業に参加↑↑↑。こうやって体を動かすのは嫌いじゃない…いや、むしろ気持ちいい~!

作業に一区切りついたところでお昼ご飯。ポスタを暖炉で焼いて地元の赤ワインと一緒に頂きました。労働後(?)の肉は格別!

そうこうするうちに、夫の叔父が「鶏をしめるから持って帰るか?」。えー、最近豚殺傷事件に遭遇したばかりなのに、今度は鶏殺傷事件ですか…とモゴモゴしていると、あれよあれよという間に2羽の鶏が喉元を掻き切られて沸騰したお湯の中に漬けられました。こうすると羽がもぎやすくなるのだとか。羽をもぎ終わると鶏の腹部を切って内臓を取り出し、砂肝からその名の通り砂を取り除きます(初めて見ました)。いずれの鶏も卵の黄身が豊富に体内にあるのが見えます。私はもっぱら見学ですが、さすが村の女性は逞しい。あっという間に、鶏はさばかれてしまいました。

鶏をさばく

村の女性は手際良し

鶏をさばく

卵がたっぷり

こうしてさばかれた鶏さんと一緒に帰宅。鶏さんは歳を取っているためよく茹でないと柔らかくならないと言われたので、その夜は鶏肉を使った料理はあきらめ、義母に教えられた通り、鶏肉を入れないカンジャ(Canja ポルトガルのチキンスープ)を作ることにしました。鍋の中に、タマネギ、ニンジン、パセリ、小さなマカロニ(パスタ)と鶏さんから頂いた皿の中の具材を煮て最後に塩で味を調えるだけ。鶏肉や骨を入れなくて旨味が出るのだろうか、と不安だったけれど、普通に美味しく頂けました。ちなみにカンジャは通常体が弱っているときにも癒される優しい味ですが、入れたものが入れたものだっただけに、今回は少しワイルドな味だったような…。

鶏をさばく

鶏さんの恵みー卵黄、卵管、砂肝、レバー

鶏をさばく

中身はワイルドですが味は普通にイケます!

前回の豚もそうですが、鶏をさばいて食べるー昔ながらのシンプルな食がいまだに根付くのを目の当たりにしたトラズ・オズ・モンテスのある日の週末でした。

 

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