ドウロ、トラズ・オズ・モンテス地方の愉しみ方

キンタ・デ・ラ・ローザ(ドウロ地方のワイナリー)ーQuinta de la Rosa

2019/02/20
 
キンタ・デ・ラ・ローザ
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先日、Quinta de la Rosa(キンタ・デ・ラ・ローザ)で、遅まきながら誕生日を祝ってもらいました。ここのキンタ(Quinta/キンタは農園、ここではワイナリーのこと)のレストランは2017年夏に新装開店したばかり。話には聞いていたので、少々好奇心を駆き立てられます。CP(ポルトガル鉄道)ピニャン(Pinhão)駅から1.6kmのドウロ川沿い(ヴィラ・レアル側/川の北側)にあるので、歩けないことはない場所ですね。ここはスウェーデン系ファミリー所有のキンタ。キンタ所有者がポルトガル人でないというのは、私の知る限りドウロ地方では結構見られます。確かに、わたくしドウロ地方にキンタ所有してワイン作ってますのよ、おほほ…言ってみたいわ~(笑)。

ここのキンタは、レストランだけではなく宿泊施設もあり、ワインの醸造過程の説明と試飲ツアーもやっています。ワインはポートワインとスティルワイン両方つくっています。

キンタ・デ・ラ・ローザ

キンタ・デ・ラ・ローザからピニャンを望む

キンタ・デ・ラ・ローザ

ドウロ川を望む宿泊施設

さて、門を入ってすぐ左側がレセプションです。ここで試飲ができます。レストランはレセプションを通り過ぎてすぐ左手に見えるエレベーターで階下に下りると目の前です。ここのキンタの良いところは、まさにドウロ川沿いのブドウ畑の雄大な風景を至近距離で目一杯愉しめるということですね。

キンタ・デ・ラ・ローザ

暖かくなってきたら外のテラスが気持ち良さそう

ちなみに上の窓の向こう側に見える光景。畑左側はフィロキセラ(害虫)の被害にあってから回復できていない土地のようで少々荒れ気味です。

さて、食事はこちらで言う “Gourmet”(グルー後ろにアクセント)。昔ながらの伝統的な食事ではなくて、ちょっと気取ったシックな食事のことをこちらではそう呼びます。キンタでは比較的こういう料理が採用されているところが多いようです。外の風景を眺めながらちょっと特別な日にはこういう食事もいいですね。

ちなみにお値段は、セットメニューだと前菜、メイン、デザートで一人40ユーロ。キッズメニューもあって、前菜、メイン、デザートから3種全て選ぶと18ユーロ、2種選ぶと14ユーロとなっています。アラカルトメニューもあります。尚、ワインは通常のレストランと変わりなく別料金となっています。キンタなんだからケチケチしないでいろいろ試して買ってもらえるような戦略的ディスカウントメニューを作ればいいのに…とどケチなオバチャン根性を内心全開にしつつ…そう言えば、あそこのセットメニューにはいくつかグラスワインが組み込まれていたなあ…と3,4年前に訪れたQuinta do Portal(キンタ・ド・ポルタル)のレストランを思い出す…。

キンタ・デ・ラ・ローザ

本日は白のレゼルヴァ

キンタ・デ・ラ・ローザ

出されるお水は敷地内でとれる自然水

キンタ・デ・ラ・ローザ

いつの間にやらオリーブオイルまで製造販売しています

キンタ・デ・ラ・ローザ

本日のメイン:伝統的なバカリャウ料理(Bacalhau à gomes de sá)が変身

キンタ・デ・ラ・ローザ

本日のメイン:牛ロースの上にはイカスミのセンベイ(東南アジアでよく見掛けるエビセンベイ調)

食事が終わったらワイン製造設備見学ツアーと試飲です。製造設備は3年前に来たときから変わっていないようだったのと、食事は13時からツアーは14時半開始と時間が決まっていて忙しなかったため、今回は断念し15時開始の試飲にだけ参加しました。参考までに3年前の施設の様子です。

キンタ・デ・ラ・ローザ

ブドウの圧搾作業が行われる

キンタ・デ・ラ・ローザ

何の変哲もない樽、いい味出してます

さて、食事を終えて、試飲コーナーに移動。今回はブラジル人家族とご一緒しました。ツアーガイドが引き続き試飲の説明も行います。試飲を含めたツアー代は10ユーロから。私達は一番ベーシックな10ユーロの試飲。ポートワイン2本とスティルワイン2本。

キンタ・デ・ラ・ローザ

新しくてモダンな空間

キンタ・デ・ラ・ローザ

右2本のうち左には”QUINTA DE”が入っていて、右には入っていない

話し方が非常に分かりやすかったので、忙しなくても施設見学ツアーに参加すれば良かったと少々後悔。ちなみにここのブドウ畑の作業は全て手作業で、機械は使われていないようです。最近は機械作業ができるように渓谷であっても平面的に畑を作ったりする工夫がなされているようですが、段々を石の生垣で作っているような一昔前のヴァージョンの畑の場合は、人が大きなかごを背負って手摘みで作業をすることになるのですね。キンタ・デ・ラ・ローザのワインの名前にもなっている段々畑 “Vale do Inferno(地獄谷)”は、まさにその作業の大変さから来ているのだそうです。そして、個人的に面白かったのは、スティルワインのボトルのラベル(上の写真の右2本)の違い分かりますか?向かって左”QUINTA DE”が入っている方は、キンタ・デ・ラ・ローザの畑で採れたブドウだけ、右の”QUINTA DE”が入らず”LA ROSA”だけのものは、他人所有の畑で採れたブドウも使用しているんですね。

 

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